国民病とも言われるほど、多くの人が悩まされている腰痛。一度経験すると、歩くのも座るのもつらくなりますよね。
でも、なぜ腰痛は起こるのでしょうか?そして、どうすればこのつらい痛みから解放されるのでしょうか?
この記事では、腰痛の原因やおすすめの筋トレなどについて詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
なぜ腰痛が起こる?
ここでは、腰痛が起こる背景にある、さまざまな理由について解説します。
実は腰痛の8割は原因不明
腰痛に悩まされている方は多いと思いますが、実は腰痛の約85%は、画像検査をしても明確な原因が特定できない非特異的腰痛と言われています。しびれや麻痺といった神経症状や、重い病気が隠れているわけではないのに、どこが痛むのかはっきりしない、といったタイプの腰痛です。
長時間の中腰や猫背など、腰や背中に負担のかかる姿勢を続けていると、筋肉がずっと緊張してしまい、痛みにつながることがあります。また、運動不足で腰を支える筋力が衰えていると、腰への負担が増して痛みやすくなります。寒い冬は筋肉が硬くなりやすく、神経が刺激されて痛みを感じやすいこともあります。こうした腰痛は、たいていの場合、少し休んだり、自分で体をケアしたりすれば短期間で楽になることがほとんどです。しかし、もしゆっくり休めなかったり、ストレスを感じていたりすると、痛みが長引いてしまうこともあります。
体の中でも負荷がかかりやすい部位
腰は、体の中でも特に大きな負担がかかりやすい場所です。上半身を支え、座ったり立ったり、かがんだりといった日常のさまざまな動作の中心となるからです。例えば、重いものを持ち上げるときは、腰にとても大きな力がかかります。また、長時間同じ姿勢でいたり、繰り返し同じ動作をしたりすることも、腰の筋肉や関節に負担をかけます。
椎間板という背骨の間にあるクッション材は、体重や動作の衝撃を吸収する大切な役割を担っています。しかし、加齢や負担の蓄積によって、この椎間板が傷ついたり変性したりすると、腰の痛みの原因になることがあります。姿勢の悪さや運動不足は、これらの部位への負担をさらに大きくしてしまうため、腰痛を引き起こしやすくなるんですね。
臓器が影響することも
腰痛は、必ずしも腰そのものに原因があるとは限りません。時には、体の中にある臓器の不調が、腰の痛みとして感じられることがあります。例えば、腎臓の病気や尿路結石、消化器系の問題、女性の場合は婦人科系の病気が腰痛として現れることもあります。これは、内臓と腰の神経が密接につながっているため、内臓の痛みが腰に放散される関連痛として感じられるためです。
このようなケースでは、腰痛だけでなく、発熱や吐き気、排尿時の痛みなど、ほかの症状も伴うことが多いです。もし、いつもと違う腰の痛みを感じたり、腰痛以外の症状も気になったりする場合は、一度医療機関に相談して、専門家のアドバイスを受けることが大切です。体の奥に隠れた原因を見つけるためにも、早めに相談してくださいね。
腰痛にはなぜ筋トレがおすすめ?
腰痛を感じている方にとって、筋トレはつらい症状を和らげるためにおすすめです。腰痛の原因のひとつに、腰を支える筋肉の弱さがあります。腹筋や背筋といった体幹の筋肉が衰えていると、腰にかかる負担が大きくなり、痛みにつながりやすくなるのです。
筋トレでこれらの筋肉を鍛えることで、腰をしっかりとサポートできるようになります。すると、日常生活での腰への負担が減り、痛みが和らぐことが期待できます。また、筋肉がしっかりつくことで姿勢が改善され、結果的に腰への負担がさらに軽減されることもあります。筋トレは単に痛みを抑えるだけでなく、痛みの根本的な原因にアプローチし、再発予防にもつながるケアと言えます。
腰痛改善のために筋トレをする時の注意点
しかし、無理に筋トレするのは危険です。ここからは、腰痛改善のために筋トレをする時の注意点を解説します。
腰痛以外の症状がある場合は行わない
腰痛以外の症状がある場合は、自己判断で筋トレを行わないでください。例えば、足にしびれや麻痺がある、発熱している、体重が急に減った、尿が出にくいといった症状が腰痛と同時に現れている場合、それは腰痛の背景に、内臓の病気や神経の圧迫など、筋トレでは解決できない別の原因が隠れている可能性があります。
このような場合は、筋トレを始める前に、必ず検査を受けましょう。専門家による正確な判断を受け、適切な方針を決めることが何よりも大切です。無理に筋トレをしてしまうと、かえって症状を悪化させてしまう危険性もありますので、くれぐれも慎重に判断しましょう。
痛みがある場合は続けない
筋トレ中に痛みを感じたら、決して無理をして続けないでください。特に、いつもとは違う鋭い痛みや、筋トレをすることで痛みが強くなるようであれば、すぐに運動を中断しましょう。痛みを我慢して筋トレを続けてしまうと、筋肉や関節に余計な負担がかかり、炎症が悪化したり、新たな怪我につながったりする可能性があります。
体からのサインを無視せず、体を休ませることが何よりも重要です。もし痛みが続くようであれば、一度筋トレの方法を見直すか、専門家に相談することをおすすめします。無理のない範囲で、ゆっくりと、そして確実に筋肉を鍛えていくことが、安全に腰痛を改善するための鍵となります。
腰痛改善におすすめの筋トレ!
腰痛の改善には、ただ痛みを和らげるだけでなく、腰をしっかりと支える筋肉を強くすることがとても大切です。ここでは、腰痛でお悩みの方におすすめの筋トレを3つご紹介します。ご自身のペースで、無理のない範囲で続けてみてくださいね。
背筋の筋トレ
- 椅子に座り、両腕を肩の高さまで上げて、外側に開きます。このとき、肘は90度に曲げておきましょう。
- 背中をゆっくりと反らせるようにしながら、両腕を後ろに開いていきます。
- 背中を反らした状態で10秒間キープし、その後ゆっくりと元の状態に戻します。
この動作を3セット繰り返しましょう。 背中全体を意識して、気持ちよく伸ばすように行うのがポイントです。
腹筋(多裂筋・腹横筋・内外腹斜筋)の筋トレ
- 椅子に座った状態で、体を少し後ろに倒し、両足を床から持ち上げます。この時、腰が反らないように注意してくださいね。
- 両足を上げた状態を5秒間キープし、ゆっくりと足を下ろします。
- この動作を3セット行います。
お腹の奥にあるインナーマッスルを意識して、お腹をへこませるように行うと効果的です。
大臀筋(お尻の筋肉)の筋トレ(ヒップリフト)
- 仰向けに寝て、両膝を立てます。
片側の膝を伸ばしたまま、床からお尻をゆっくりと持ち上げます。 - お尻を上げた状態で5秒間キープし、ゆっくりと下ろします。
- この動作を片足につき8~12回、2~4セット行います。
お尻の筋肉がしっかり収縮しているのを感じながら行うと、より効果が高まります。
腰痛がある時にやってはいけない筋トレは?
腰痛がある時は、早く良くなりたいと思ってつい頑張りたくなりますよね。でも、残念ながら、すべての筋トレが腰痛改善に良いわけではありません。かえって腰に負担をかけてしまったり、痛みを悪化させてしまったりする可能性のある筋トレもあるんです。ここでは、特に注意が必要な筋トレを2つご紹介します。
腰をひねる筋トレ
腰痛がある時に、無理に腰をひねるような筋トレは避けるようにしましょう。例えば、体を大きくひねる腹筋運動や、ゴルフのスイングのように体を回転させる動きは、腰の椎間板や関節に大きな負担をかけてしまうことがあります。腰は本来、ひねる動きよりも、前後や左右に曲がる動きに適しているため、無理なひねりは腰に余計なストレスを与えてしまうのです。
前傾姿勢になる筋トレ
腰痛がある時に、体を大きく前傾させるような筋トレにも注意が必要です。例えば、重いバーベルを持ち上げるデッドリフトや、前かがみになるような腹筋運動は、腰に大きな負担をかけてしまうことがあります。これらの運動では、腰椎(腰の骨)に強い圧力がかかりやすく、すでに腰に痛みがある場合は、その痛みを悪化させてしまう可能性があるからです。
腰痛でお悩みの方は『めう整体院』にご相談ください!
この記事では、腰痛の原因やおすすめの筋トレなどについて詳しくご紹介しました。
腰痛の改善には、腰を支える体幹の筋肉を鍛える筋トレがとても効果的です。ご紹介した背筋、腹筋(多裂筋・腹横筋・内外腹斜筋)、そしてお尻の筋肉(大臀筋)の筋トレは、自宅でも手軽に始められるものばかりです。無理のない範囲で継続することで、腰への負担を減らし、痛みの緩和や再発予防につながります。
もし現在、腰痛でお悩みの方は『めう整体院』にご相談ください。筋トレに加えて、整体院での施術も組み合わせることで、早期の改善が目指せます。