体を動かすことは、体にも心にも良い効果があります。しかし、運動中になぜか頭がズキズキと痛む経験をしたことはありませんか?
運動中の頭痛の原因はさまざまで、血管の拡張や筋肉の緊張、水分・酸素不足などの可能性が考えられます。この記事では、頭痛の種類や、運動すると頭痛がする原因、対処法などについて詳しくご紹介します。
頭痛は大きく分けて2種類!
頭痛は身近な症状で、経験のある方がほとんどだと思いますが、原因や対処法はさまざまです。実は、大きく分けて2つの種類があるのをご存じでしょうか? どれも似たような痛みに感じますが、それぞれに特徴や注意すべきポイントがあります。まずはこの2つの違いについてご紹介します。
一次性頭痛
一次性頭痛とは、脳や体に明らかな病気がないにもかかわらず起こる頭痛のことです。多くの人が経験したことがある片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などがこれにあたります。
運動や性行為、排便など体を強く使った後に起こる労作性頭痛は、ズキズキと脈を打つような痛みが特徴的で、40歳以上の方に特に多くみられます。痛みは短時間で気にならなくなることもあれば、一日以上続くことも。一次性頭痛は日常生活に支障をきたすことはありますが、基本的には命に関わるような深刻なものではありません。普段行っていただいている対処法で改善されます。
二次性頭痛
二次性頭痛は、頭の中の病気や体の異常によって引き起こされる、頭痛です。くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎など、命に関わる重篤な病気が原因となることもあるため、注意が必要です。今までに感じたことのない激しい痛みや、突然の痛み、発熱や吐き気、痙攣などを伴う場合は、すぐに病院に行きましょう。頭痛そのものよりも、その背後にある病気の早期発見と対処が重要になります。
運動すると頭痛がするのはなぜ?
「運動をしたらなぜか頭が痛くなる…」とお悩みではありませんか?実は、これは珍しいことではなく、多くの方が経験をしたことがある症状です。健康になるために、または維持するために運動をしているはずなのに、なぜ頭痛が起こるのか。そこには、血流や筋肉、環境などの要因が関係しています。ここからは、運動すると頭痛がする原因を6つご紹介します。
血管の拡張による血流の増加
運動で体を動かすことには、多くの酸素や栄養が必要です。そのために血管が広がり、血液を一気に流すようになります。同様に脳の血管も拡張して周囲の神経を刺激するため、頭痛を引き起こすことがあるのです。急に激しい運動をしたときや、普段あまり体を動かしていない人はこの反応が出やすいようです。ズキズキと脈打つような痛みを感じる場合は、血流の変化が原因かもしれません。急に運動を始めるのではなく、しっかり準備運動をして体を慣らしてから始めることで、血管の拡張が原因となる頭痛を防ぎやすくなります。
筋肉の緊張
運動中、無意識のうちに肩や首、頭まわりの筋肉に力が入ってしまうことがあります。このような筋肉の緊張が長く続くと、血行が悪くなったり、神経を圧迫したりして、頭痛を引き起こすことがあるのです。フォームに無理があったり、姿勢が崩れていたりすると、首から頭への負担が特に増えてしまいます。運動前後にストレッチなどを行って筋肉のこわばりを和らげると、頭痛を防ぐことができます。
水分不足による脱水症状
運動をすると汗をかいて体の水分が失われます。しっかり水分補給をしていないと、脱水状態になり、体のさまざまなバランスが崩れて頭痛が起こることがあります。気温が高い日や、長時間にわたる運動では、思っている以上に水分が失われていることも。喉が渇いたと感じる前に、こまめに水を飲むことが大切です。昨今は5月頃から熱中症の危険性も高まります。頭痛対策としてももちろんですが、熱中症対策としても、運動前や運動中、運動後にこまめに水分を摂るようにしましょう。
酸素不足
運動中は、体が多くの酸素を必要としますが、呼吸が浅くなったり、息を止めてしまったりすると、酸素が十分に取り込めず、酸欠状態になることがあります。このような酸素不足が、脳に負担をかけ、頭痛につながることがあります。全力で走った後やトレーニングの時に頭痛を感じることはありませんか?それは、酸素不足が原因の可能性があります。運動中に頭痛がした場合は一時的に中断し、深くゆっくりとした呼吸を意識して、酸素不足が解消されるようにしてみましょう。
脳内の化学物質の変動
運動をすると、脳内ではエンドルフィンやセロトニンなどの神経伝達物質が分泌され、心身を活性化させたり、気分を良くしたりする働きがあります。しかし、これらの物質の変動が急激に起こると、人によっては頭痛の引き金になることがあります。特にストレスがたまっているときや、寝不足のときには、その影響を受けやすくなることも。自分のペースで運動を楽しむことが大切です。
気温の変化
外で運動をしていると、急に暑くなったり、風が冷たくなったりと、気温や湿度の変化を感じることがあると思います。環境の変化が体にとってはストレスとなり、血管が反応して拡張し、頭痛が起きることがあります。気温差が激しい日や、直射日光の下での運動では注意が必要です。季節や天候に合わせて服装を調整したり、帽子をかぶったりするなどして、体への負担を減らすようにしましょう。
運動すると頭痛がする時の対処法は?
運動によって頭痛が起こる場合、我慢せずに対処していくことが大切です。体調や環境に合わせて取り組みましょう。ここからは、運動中の頭痛を和らげるための具体的な方法をご紹介します。
運動量を調整する
運動中に頭痛が起こりやすい方は、現在の運動量が体に合っていない可能性があります。いつも同じメニューをこなすのではなく、その日の体調や疲れ具合に合わせて、運動量を調節してみましょう。首や肩まわりに負担がかかる運動は、筋肉の緊張や炎症によって特に頭痛の引き金になることがあります。その日の体調に合わせて軽めの運動やストレッチだけにするのも良いでしょう。運動は自分に合ったペースで長く続けることの方がずっと大事です。
運動前に十分なウォーミングアップをする
運動を始める前にしっかりとウォーミングアップをすることも、頭痛の予防につながります。特に片頭痛の傾向がある場合は、急激に血流が増えることで痛みが出やすくなるため、軽いストレッチや準備運動から始めるのがおすすめです。筋肉を少しずつ温めていくことで、体への負担を減らし、血管の急な変化を和らげることができます。たった5分でも、丁寧な準備によって、運動を安全に行う体づくりにつながります。
内服薬を服用する
運動すると頭痛が出ることが多い場合は、一度医療機関で相談してみるのもおすすめです。検査を受けたうえで、医師の判断により、インドメタシンやエルゴタミンなどの薬を処方されることがあります。これらは頭痛のタイプによって効果が期待できるお薬ですが、自己判断での使用は避けてください。
運動すると頭痛がしてお悩みの方は『めう整体院』にご相談ください!
この記事では、運動すると頭痛がする原因や対処法などについて詳しくご紹介しました。頭痛には「一次性頭痛」と「二次性頭痛」という2つの種類があり、特に運動による頭痛は一次性のケースが多くみられます。血流や筋肉の緊張、水分不足、環境の変化など、さまざまな原因が影響して起こることがあります。
もし運動中に頭痛を感じたら、無理をせず運動量を調整したり、ウォーミングアップを丁寧に行ったりと、状況に合わせた対処をしてみてください。もし現在、運動すると頭痛がしてお悩みの方は、『めう整体院』にご相談ください。