腕に痛みを感じた時、筋肉痛や使いすぎ程度だと軽く考えてしまうことはあると思います。しかし、その痛みが続いたり、今までにない違和感を伴ったりする場合は、不調の可能性があるので注意しましょう。筋肉の疲労だけでなく、神経の圧迫や病気が原因になっていることがあるからです。この記事では、腕の痛みの原因や見逃してはいけない症状、病院に行くべき症状などについて詳しくご紹介していきます。
腕に痛みを感じる原因は?
ふとした動作で腕が痛いと感じたことはありませんか?腕の痛みには、使いすぎによる筋肉疲労から、関節や神経のトラブルまで、さまざまな原因が考えられます。日常的な違和感だと思っていても、放っておくと悪化するケースもあるため、原因を知ることが大切です。まずは、腕に痛みを感じる原因についてご紹介します。
筋肉痛
腕の使いすぎや慣れない動きをした翌日に、腕が痛くて重いと感じたことはありませんか?これは、筋肉に小さな傷がついて炎症を起こしているために起こる筋肉痛です。普段あまり使わない動作や、重たいものを持ち上げた時などに起こりやすく、数日で自然におさまるのが特徴です。筋肉痛は経験のある方が多いと思います。無理に動かしすぎず、温めたり、ストレッチをしたりすることで回復を早めることができます。症状が強いときは湿布を貼るのもおすすめです。
四十肩・五十肩
腕を上げようとした時に強い痛みを感じたり、肩の動きが制限されているような感覚があれば、四十肩や五十肩かもしれません。これは、肩関節の周りの組織が炎症を起こしたり、硬くなってしまうことで起こる症状です。名前の通り40〜50代に多く見られますが、年齢に関係なく起こることもあります。自然に回復する場合もありますが、長引くようであればリハビリや検査を受ける必要があります。予防のためには、肩を冷やさないように心がけましょう。
血行不良
腕が重だるかったり、じんわりとした痛みを感じたりする時は、血の巡りが悪くなっているのかもしれません。長時間同じ姿勢でいたり、冷えた環境にいることで、血流が滞ってしまうことがあります。寒い時期や運動不足のときに起こりやすい傾向があるとされています。血行不良による腕の痛みは、一時的なものが多いですが、放っておくと慢性的なコリや疲労感につながることもあるので、ストレッチやお風呂など、体を温めることを意識して血流を促すのがおすすめです。
神経の圧迫
ピリピリとしたしびれや鋭い痛みが腕に広がる場合は、神経がどこかで圧迫されている可能性があります。例えば、首や肩の筋肉がこわばって神経を圧迫していたり、背骨の変形などによって神経の通り道が狭くなっていることが原因になることもあります。神経の痛みは筋肉痛と違って、広範囲に影響を及ぼすことが多く、放置すると悪化するケースも。痛みが続くときは、早めに整形外科などに相談するのがおすすめです。
腕の痛みは病気の可能性がある?
腕の痛みは単なる筋肉痛のように感じるかもしれませんが、なかには病気が関係していることもあります。神経の障害や腱の炎症、まれに内臓からの影響など、見落とせない症状が隠れている場合もあるため注意が必要です。では実際に、どんな病気が関係しているのかについてご紹介します。
肘部管症候群
肘の内側あたりがしびれたり、小指側の感覚がおかしくなるときは、「肘部管症候群」が疑われます。これは、肘の内側を通る尺骨神経が圧迫されたり傷ついたりすることで起こる神経障害です。手先の細かい動きがうまくできなかったり、日常の作業で違和感を覚えるようになったりすることも。神経のトラブルとしてはよく見られる病気のひとつで、最近では「肘部尺骨神経障害」とも呼ばれています。悪化すると感覚の回復に時間がかかるため、早めの対処が大切です。
上腕骨外側上顆炎
タオルを絞る時に肘に痛みを感じたり、物を持つとズキッとしたりするなどの症状があれば、上腕骨外側上顆炎、いわゆる“テニス肘”の可能性があります。これは、手首を伸ばす動きを支える筋肉の腱に炎症が起こり、肘の外側から前腕にかけて痛みが広がる状態です。テニスをしない人でも、家事や仕事で手をよく使う人によく起こります。放置すると痛みが長引くことがあるため、安静にしたり専門の施術を受けたりすることが大切です。
多発性筋炎・皮膚筋炎
腕に力が入りにくかったり、動かすとだるさや痛みを感じたりする場合は「多発性筋炎」や「皮膚筋炎」が考えられます。これは筋肉そのものに炎症が起きる病気で、腕や太ももなど、体の中心に近い部分の筋肉に症状が出やすいのが特徴です。ただし、痛みがあまり感じられないこともあり、単なる疲れと見過ごされることもあります。早期発見が重要なので、筋肉痛とは違った痛みを感じたら、病院などにご相談くださいね。
病院に行くべき?緊急性の高い症状は?
腕の痛みが出た時、筋肉痛であれば様子をみても大丈夫ですが、先にご紹介したように緊急性の高い病気が隠れていることもあるため、その場合はすぐに病院に相談する必要があります。ここでは、病院に行くべき緊急性の高い症状についてご紹介します。
突然の強い痛み
これまで何ともなかったのに、急に腕や肩に鋭い痛みを感じた場合は注意が必要です。動かさなくてもズキズキと痛んだり、激痛を感じたりする場合はなるべく早く病院に行くことをおすすめします。筋肉や関節のトラブル以外にも、まれに心臓や血管など内臓の病気が関係していることもあるため、自己判断はNGです。
息切れや動悸を伴う
腕の痛みに加えて、息がしづらくなったり、心臓がバクバクするような動悸が出ていたりする時は、注意が必要です。心臓や肺など、命にかかわる臓器が関係していることもあります。特に左腕に痛みがあるときは、心筋梗塞などの重大な病気が隠れている可能性もあるため、非常に緊急性が高い状態といえます。軽い不調だと思っても、症状が重なるときは無理せず、すぐに医療機関に相談しましょう。
患部が冷たくなっている
腕や手に痛みがあるだけでなく、その部分が冷たく感じるときは、血の流れが悪くなっている可能性があります。血管がどこかで詰まってしまっていたり、圧迫されていたりすると、必要な酸素や栄養が届かず、冷たさやしびれ、色の変化などが現れることがあります。これは一刻を争うケースもあるため、見た目や感覚に異変を感じたら、すぐに病院に行ってください。放置してしまうと、組織のダメージが進行してしまうこともあるので注意が必要です。
腕の痛みがある場合がんは疑われるって本当?
腕の痛みとがんの可能性についてですが、がんが原因で腕の痛みが出ることはありますが、それはかなり限られたケースです。腕の痛みの多くは筋肉や神経、関節のトラブルによるもので、がんが直接の原因であることはとても稀です。
ただし、内臓のがんが骨や神経に転移した場合、首や肩、腕の骨などを通して痛みやしびれが出ることがあります。上腕骨にがんが転移すると骨がもろくなり、ちょっとした衝撃で骨折することもあります。これは「病的骨折」と呼ばれ、がんが見つかるきっかけになることもあります。不安な症状が続く場合は、念のため医療機関で相談しましょう。
腕の痛みでお悩みの方は『めう整体院』にご相談ください!
この記事では、腕の痛みの原因や見逃してはいけない症状、病院に行くべき症状などについて詳しくご紹介しました。
腕の痛みは、筋肉痛によるものや神経や内臓に関わる病気まで、さまざまな原因によって起こります。放っておくと悪化してしまうこともあるため、気になる症状があるときは、早めに対処しましょう。突然の強い痛みやしびれ、動悸・息切れを伴うような場合は、緊急性の高い状態である可能性があるので注意してくださいね。筋肉に関する軽度のものであれば、整体院で改善できます。もし現在、腕の痛みでお悩みの方は『めう整体院』にご相談ください。